今までM&Aの主役というのは企業を買収する会社だと思われてきました。
でも今では逆に会社を積極的に売りに出して大きな利益を得る売却する側にも大きな注目が集まっています。実はこのような背景には売却を行う側の経営陣の綿密な準備と計算があったのです。
今日は会社をスムーズにそしてより「高く」売る点で必要なことを少し一緒に考えてみましょう。まず、M&Aの交渉の場で非常に重要になってくるのは買い手への「アピール」です。
どれだけ魅力的な会社か理解してもらうことでM&Aにも拍車がかかるのです。この点で古いタイプの経営者というのは少し苦労するかもしれません。
なぜなら長年育ててきた会社への思い入れがとても強い分、アピールポイントも視点が「独りよがり」になりがちなのです。
しかし、そのようなアピールポイントはしばしば会社を買収する側にとっては何の価値もありません。少し残念なことですが、これがビジネスでありM&Aの現実なのです。
ですから相手の買収目的をよく考えて、まさに自分の会社がその目的にぴったり合致する存在であることをアピールしていきましょう。
しばしば安定した収益を上げていたり、なかなか新規参入できない市場でのシェアを持っている、特殊な技術者を沢山保有しているなどの要素はこのようなアピールポイントとなり得ます。
また、同時に「弱み」というのもしっかり把握しておかなければなりません。買収側もかなりの資金を用いてこのM&Aを行う訳ですから、会社の色んな状況を徹底的に調査するはずです。
ですからその時に指摘されるであろう「弱み」をどのように説明し、どれだけネガティブに考えさせないかがポイントになってきます。
また「決算書」というものも事前にしっかり研究しておきましょう。M&Aを検討するうえでこの決算書は客観的にその企業の価値を表すバロメーターとなります。
日頃からよりクリーンで良好なこのような財務内容を目指していけばそれはM&Aを行ううえでもきっと役に立つはずです。
きっとオーナーの皆さんなら会社の財務状態はあらかた分かっているかもしれませんが、この機会にしっかり税務署などに提出している過去の書類などを見直してみてはいかがでしょうか。
きっとそうすれば見過ごしていた色んな要素が交渉の前に色々見えてくることがあるからです。
このように事前に沢山の時間や手間をかけてM&Aのために準備することは皆さんだけではなく、そこで働く従業員や株主のためにもなるのです。
顧客満足No.1の無料税理士紹介サービス - 税理士紹介相談所
PR