春が過ぎるころ、ニュースを賑わせているのは「株主総会」に関することです。そもそも株主総会とは何なのでしょうか。どこかの会社の株式を持っているわけではないので、あまり関心はありませんでしたが、ニュースを聞いていると急に興味がわいてきました。
株主総会では、会社の基本的な事柄について意思決定が行われる重要な会議です。出席するのは、その会社の株式を保有している株主です。そもそも株式会社を構成しているのは株主なのですから、定期的に会社の経営状態についての説明が必要ということでしょう。
株主総会は、怒号が飛び交うようなイメージがありますが、最近はそんなシーンも少なくなったように思えます。その怒号の中心にいたのが「総会屋」と言われる人々でした。総会屋とは、株主総会に関連する仕事をして利益を得ていた人たちのことです。総会屋の議事進行を妨げて、株主総会をまとめるための引き換えとして金品を要求していました。日本独特の存在だったようです。
しかし、最近ではその総会屋と言われる人々も姿を消しつつあります。1997年に施行された商法改正の影響で、企業と総会屋の癒着が減少したためと言われています。株主総会の健全な運営が進んでいるということでしょうか。
以前は、企業同士がお互いの株式を持ち合う「株式の持ち合い」が日本の株式を支えていました。しかし、この株式の持ち合いを解消する動きが進行し、新たに株主となったのは外国人投資家や年金資金です。それまでのなれあいのような「株式の持ち合い」とは大きく違って、株主総会において独自の判断で議決権行使を行うようになったのです。
株主総会のあり方も、時代の流れによって変わりつつあります。健全な経営のために、オープンな株主総会が求められているのです。2004年の処方改正によって、インターネットでも株主総会に参加できることが認められました。これも時代の流れと言えるのではないでしょうか。
多くの株主総会が、平日の昼間に開催されています。仕事を持っているサラリーマンなどの場合は、参加することができないのです。インターネットで株主総会に参加できるのなら、もっと多くの個人投資家も出席することでしょう。
株主総会は、投資している会社の経営状態を確認して、その議決権を行使できるまたとない機会です。株主全員でその会社を支えているのですから、株主自信の目で、直接経営に対して物申すという姿勢が必要なのではないでしょうか。
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