「勇気」にも色々あります。攻める勇気と引く勇気。考える勇気に、手を挙げる勇気、手を出さない勇気なんてのもありますね。
試される勇気なんて言い方もあるわけですが、勇気という言葉には、必ず対象がありますよね。何々に対して、勇気が持てるかどうか、ってことになりますか。
「勇気ある経営大賞」は、革新的あるいは創造的な技術・技能やアイデア、経営手法等により、独自性のある製品・サービスを生み出しているなど、厳しい経営環境の中で勇気ある挑戦をしている中小企業またはグループを、東京商工会議所が顕彰する制度です。
商工会議所というと、大企業よりも中小企業が主であるイメージがあります。どこまでフォローしてくれるんでしょうか。あ、フォローを求めないのも勇気としてるのかな。
この賞の対象となるには、つまり、評価される行動には、次の4つがあげられているそうです。
・大きなリスクに挑戦したか
・高い障壁に挑んだか
・常識の打破に挑戦したか
・高い理想の追求を行ったか
さて、ここで、挑戦とか挑むとか、勇ましい言葉が躍っているようですが、そういった行動に当たる上での裏付けについては、言及されてないように思います。最近、よく見かけるのですが、根拠のない自信ってやつです。経験もないのに、「できます。自信あります。」って、言い切るパターンのことですね。
パソコンやインターネットの普及は、大人と子供が、同じ情報に触れる機会を作り出しました。これまでは、年を重ねるに応じて覚えてきた情報が、飛び級で手に入ってしまう、そんな耳年増状態で、何でもできると勘違いを起こしやすい環境が生まれているのかもしれません。
ただ、会社という組織の場合には、従業員の保護という役割もあるわけですから、上手くいかなかったときや成果を得るまでの期間が長期と予想されるときには、その準備がきちんと検討されているかが、重要な要因となってきます。
事前の準備の際には、悲観的に、いざという時には、楽観的に、との考え方もあります。勇気と無謀は、紙一重ですからね。
会社であれ何であれ、組織が、過去のルールや慣行に縛られて、その枠組みの中で何とか物事を処理しようとする場合には、関わる人たちに戦略やプランをつくる能力がないことを意味していることが少なくありません。
そういった方々に“お伺い”を立てなければ何も進まないのであれば、その場はうまくいっても、以降の組織自体の寿命は決して長くはないといえるのかもしれません。
“老舗”と呼ばれるお店には、歴史と財産を受け継いでゆく使命があります。慣行を踏襲することもあるでしょう。「勇気」の使い方、間違わないようにしたいですね。
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